【序章 2002年春の出来事】     カナディアンロッキー 野鳥アーカイブ

    「バードウォッチングなんて何が楽しいの?」

    長らく抱いていたこの疑問を解消してくれたのが、ある人の言葉。

    「バードウォッチング」ではなく “バーディング”、目を閉じて耳を澄ませ
    ば、あちこちから鳥の声が聞こえます。そのまま集中していると、その
    声が近づいたり離れたり・・・・」  

    素直に従うと、たしかに頭の中では鳥たちが活動的だ。視界ならぬ 
    “耳界”が広がっていく。姿を追うだけではなく声も楽しむ、それがバー
    ディングらしい。なるほど、それなら自分にもできそうだ。ということで気
    分はすっかりバーディング、単純な自分にも感心。姿を追ったりどんな
    鳥なのかは他人任せ。まずは声を楽しんだ。

           

    バーディングに最適な早朝はまだ静か。そこには「さえずり」や「ドラミン
    グ」が響きわたる。繁殖期にオスが奏でる歌は、種類別のオリジナルソ
    ング。春季限定で行なわれる早の屋外ライブなのだ。「またひとつヘン
    な世界に入ったね」 鳥など興味の無い知人からはそう笑われるが、
    ヘンな世界ではなく本当に素晴らしい世界。今まで気付かなかったロッ
    キーの魅力が、またひとつ増えたのだ。

    それから2年後、「フィールドスコープ」なる野鳥観察用の望遠鏡を手に
    し、見る楽しさも数倍になりました。残念ながら探鳥地としては認識の弱
    い土地ですが、ロッキーの自然を理解するには欠かせない生き物です。
    まだまだ勉強中の日々ですが、少しずつ紹介できればと思います。

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